たけくまメモMANIAX

« | トップページ | »

2008年3月3日

父親の幼なじみ

このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Facebook

そんなわけで前回の「父親の野望」のつづきを書きます。父がいきなり回顧本を出版したいと考えたのはなぜか、よくわからないんですが、同郷(熊本県山鹿市)の同じ小学校出身だった人の刺激があったのではないかと、俺はにらんでいます。親父は昭和7年生まれですから、小学校はちょうど戦時中の話ですね。

父がよく名前をあげる「熊本のコガくん」という方が、長年熊本県議会で保守系議員をやっていて、最近引退したんです。この前の地方議会選挙で党の定年制にひっかかって議員を辞められたんですね。それでも議員を辞めたというだけで、なんとか連盟の理事とか、郷土資料館の理事長とか今もやってらして、地元を盛り上げるための出版とか映画を精力的に作っている。よく東京にも出てきて、戦後上京した同級生集めて飲み会やってますが、父親も必ず出席しています。

コガさんは大成功者なので、父親には自慢の友達だったりするわけですよ。コガさんが映画作るといっても、いわゆる製作総指揮なんですけど、使うスタッフが超一流でビックリします。

これを熊本県山鹿市の「温故創生館」という郷土史博物館で上映するんです。それ以外にも九州各地の公民館で上映したり、去年作った「平和への誓約(うけい)」というアニメ映画なんか靖国神社で今でも上映されております。

http://www.kofunkan.pref.kumamoto.jp/kikuchijo/
↑温故創生館公式サイト

Kumamonomonogatari←三池崇史監督作品 熊本物語

何本も作っていらしても、一般の映画館ではやらないので、俺、まだ見てないのも多いんですが、そのなかでのおそらく最大の大作が実写オムニバスの『熊本物語』ではないかと思われます。監督が今をときめく三池崇史、出演が平幹二郎、寺田農、根津甚八、石橋蓮二、大杉漣、江守徹、原田芳雄、布施博、北村一輝、竹中直人と「もってけ泥棒!」という感じ。なお武将の役でコガさん本人と、その娘さんも出演しているようです。

http://kurashiki.org/neboke/miike.html
↑「熊本物語」ファンによる紹介ページ

これだけの超豪華キャストの映画が一般の映画館では公開されずに熊本の一部でしか公開しなかったというのは驚きであります。そもそも山鹿市って市内に鉄道が一本も通ってない地域なんですよ。地元の人には失礼な言い方かもしれませんが、陸の孤島。『熊本物語』はアマゾンでDVDが買えるのですが、先週注文したのだけどまだ届いていません。見たら、感想を書くかも。

Heiwahenoukeidvdomote

←三池崇史監督作品『平和への誓約』。普段の三池監督の作風を期待すると全然違うので注意。熊本県山鹿市の温故創生館と、東京・靖国神社の遊就館で見られます。

それで、去年完成したのが、同じ三池監督のアニメ映画『平和への誓約(うけい)』であります。これもDVDが出ているんですが、東京だと靖国神社でしか買えないんですよ。アマゾンで検索しても見つからない。それで昨日、しかたがないから九段下まで行って買ってきましたよ。靖国の遊就館で。

父親がシナリオを持っていて、それは読んでいました。全体が二部構成で、ふたつ合わせても1時間くらいで終わりそうな短編なんですね。購入したDVDを見たら全部で45分でした。

第一部が「山鹿灯籠」で、これは山鹿市の民芸品「山鹿灯籠」の故事来歴をアニメにしたものです。

http://www.yamagatourou.com/
↑山鹿灯籠師・中島清さんのサイト

上のサイト見るとわかるでしょうが、中島さんのような職人が紙製の灯籠を作って、中に灯りをともして頭に乗っけてみんなで踊る祭りが、山鹿市にはあるんですよ。(山鹿とうろう祭り)

ちょっと見るとみうらじゅんが喜びそうなお祭りなんですが、地元では立派な観光資源でして、おみやげ屋さんに行くと紙の灯籠やら「灯籠もなか」を売っています。俺の親父にとって、山鹿灯籠は郷土の誇りなんですよ。

Heieahenoukeidvdura

←「平和への誓約」DVDジャケット裏面

それで三池監督の映画ですが、第12代の景行天皇が熊襲(くまそ)征伐のおりに、菊池川を船で巡幸していたのを地元住民が松明をかざして出迎えたという伝説がありまして、それが灯籠を頭に乗っけて踊る灯籠祭りになった、という内容です。たぶんアニメはフラッシュで作られていて、画面の感じが『まんが日本昔ばなし』みたいなんですが、景行天皇の声を俳優の古谷一行がやってます。ちなみに景行天皇って、日本書紀によればヤマトタケルノミコトの父親です。

第二部はぐっと商業アニメっぽくなっていて、山鹿市の有名人である旧日本海軍・松尾敬宇大尉が太平洋戦争中にオーストラリアのシドニー湾を攻撃した史実に基づいた戦記アニメ。松尾が艦長を務めた潜水艦が、厳重な警戒網をかいくぐってシドニー湾の奥深くまで潜入し、松尾はそこで戦死しましたが相手にも重大な打撃を与えたというもの。そればかりではなく、松尾とその部下の勇猛な戦いぶりに感動したオーストラリア軍が、正式に軍葬を行って敵国旗である日の丸を掲げて松尾たちを弔ったとのことです。これを感動的にアニメで描いた作品で、松尾敬宇の声を荻原聖人、その母親の声を松坂慶子が演じております。

最後のシーンは実写で、シナリオには「シドニー湾に山鹿灯籠が浮かぶ幻想的な光景」と書いてあったんですが、完成した映画ではたぶん菊池川に灯籠浮かべて撮っています。

全体としてはお世辞にも金がかかっているとはいえないんですが、制作を『三丁目の夕日』のCGで有名な白組がやっていて、潜水艦のCGはいきなり迫力がありました。『熊本物語』同様、山鹿市の温故創生館で上映していますが、『平和への誓約』は靖国神社の遊就館でもまだ上映しているみたいです。入場無料の一階売店でDVDも買えます(1800円)。

とにかく作品はまったく宣伝されておらず、三池崇史監督のフィルモグラフィーにもなぜか入っていない作品なんですが、これをわざわざ靖国神社にまで買いにいった俺も、あるいはどうかしているかもしれません。

それはともかく、こういう映画を作ってしまう大物が幼なじみなわけですから、俺の父親も「なにかやらねば」と考えたとしても不思議ではないです。これは現在進行形の話ですので、何かあればご報告します。

◎シリーズ・父と暮らせばバックナンバー→★


たけくまメモMANIAX

| コメント(0)

コメントは停止中です。

« | トップページ | »