たけくまメモMANIAX

« | トップページ | »

2006年10月23日

大泉さんと「オタク」対談

このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Facebook

Amazon.co.jp: 萌えの研究: 本: 大泉 実成

そういえば告知し忘れてましたが、現在、草思社の「WEB草思」というサイトで、ノンフィクションライターの大泉実成さんからインタビューされてます。テーマは「オタクとは何か?」ということで、久しぶりに大泉さんとオタク談義をしてしまいました。

http://web.soshisha.com/archives/otaku/index.php

大泉さんは、エホバの証人の内部に潜入取材をしてまとめた『説得 エホバの証人と輸血拒否事件』や、オウム真理教にやはり「入会」して内部から取材した『麻原彰晃を信じる人びと』などの著書で名をはせた硬派社会派ライターであるだけでなく、俺と一緒にエヴァンゲリオンにはまって庵野監督にロングインタビューを行い、『スキゾ・エヴァンゲリオン』『パラノ・エヴァンゲリオン』という共著を出すなど、アニメやマンガに関するルポも多い人なわけです。

特に『スキゾ…』の後書きで大泉さんは、後書きとは名ばかりの「綾波レイへの愛の告白ポエム」をえんえんと真面目に書いてきて、共著者である俺を含めて周囲を呆れさせたほどの「綾波萌え」でありまして、近年では『萌えの研究』というルポまで書いてしまいました。特に『萌えの研究』には、まったく読んだことがなかったライトノベルを「修行」だと思って100冊ほど読破し、だんだんその世界の「面白さ」を理解するまでの過程を詳細に書かれていて、「体験取材の大泉」の面目躍如たるものがありました。

ところが面白いことに、大泉さんに「オタク」の自覚はまるでないのです。そこらへん、俺も昔から興味深かったのですが、なによりも大泉さん自身が「俺はオタクではないのに、人からオタクと呼ばれることがあるのはなぜか?」と興味深く思っていたわけで、遂にこのWEB連載を始めたのだそうです。その意味では、『萌えの研究』の続編的連載だと言えます。

連載を見たら俺との対談が(1)になっているので、たぶん何回か続くのでしょう。簡単に言うと「オタクの定義」をめぐる会話なのですが、こういうのは日本人が日本人論を大好きなように、オタクもオタク論が大好きですので、なかなか物議を醸す内容になってしまいそうです。なお俺が対談中で語っている「オタク密教・顕教論」は、以前『網状言論F改』という本で書いたこととほぼ同じ内容です。これについては、さらに考察を加えて、いずれここでも書いてみたいテーマの一つであります。


たけくまメモMANIAX

| コメント(26)

“大泉さんと「オタク」対談” への26件のフィードバック

  1. 忍天堂 より:

    岡田斗司夫氏についての話が面白いです。
    対談初っ端から飛ばしてますね(笑)
    新約エヴァンゲリオンに関しては教祖様ご乱心といったところでしょうか。

  2. たにしんいち より:

    唐沢俊一さんもオタク世代論する人ですが、このへんの屈折は僕はアニメ自体に思いこみがそんなにないものですから分かないし分かりたくないところあったのですが今回の対談読んで少しだけ分かりました。オタク密教という用語の意味も分かった気がしました。
    唐沢俊一さんはガンダムを批判する文章を書いておられるんですよね。
    予定調和がオタクは保守的だから好き、というくだりはなるほどと思いました。非常に類型的なものが多く作られてきたし今も作られているのは皮肉ですが事実ですよね。押井守さんの「ビューティフルドリーマー」なんかはそのへんの状況に自覚的・批評的な目を持った作品だと思いますが。
    顕教・密教ということで言えば、みなさんの理解に役立つかもしれない議論に、「支配階層や知的階級は、儒教道徳や天皇崇拝や民主主義が単なるイデオロギーに過ぎないと理解しつつも、民衆の支配のためにイデオロギーを用いる」という議論がありますね。

  3. <What is OTAKU?>てゆーか<What is 大泉実成?>

      オタクとは何か?を読む。
     文章硬くなってしまって一席ぶってしまった Orz

  4. 情苦 より:

     毒吐いてますねぇ。
    最初の内はみんなオタクを擁護するのに、5年くらい経つとみんな批判する側に廻るという・・・(苦笑)
    あと
    >>「ヤベー、『サルまん』の相原弘美に萌えちまった」とか、ネットに書き込むやつが本当にいるんですよ。
    『主人公の「黄緑ヒカルちゃん」が超萌え( ・ω・)∩』って本田透さん真っ先に書きこんじゃってますよ!(w

  5. 門弟廃村 より:

    なんつったって竹熊健子の「くわ」がイイ。
    「くわ」が。

  6. 匿名 より:

    エバねぇ
    そういやエバのアニメ映画を またやるんだっけ?

  7.    より:

    >すぽんさーはぱちんこめーかー。
    >おかねいぱーいあるお。
    >しとはふるすりーでーだお。
    >えはてれびやげきじょうのげんがをさいどうがするぴょん。
    >ふんしつしてるげんがのしーんはびでおをぷりんとあうとしてかきおこすお。
    http://yui.cynthia.bne.jp/oldanime/img/1099187005_0174.jpg
    http://yui.cynthia.bne.jp/oldanime/img/1099187005_0175.jpg

  8. Aa より:

    表紙(のセンス)はなんとかならないのでしょうか。

  9. 1026 より:

    インタビュー記事面白かったです。
    ただ、オタク密教の起源についてですが、漫画家が抱える悩みとしてよくある「自分の書きたいものを描いてもウケないのに周囲の求めるものを計算して描くとウケてしまう。」という現象と同じような経験をしたか否かとかの方が普遍的ではないでしょうか?
    たけくまさんの説だと第一世代については当てはまるかもしれませんが、それだと以降の世代で(赤松健さんとか)オタク密教は発生しない事になるので。

  10. ポン一 より:

    確かにこの表紙はちょっと、なんか…。
    非オタクが外部の視点から書いた本ですよ!という主張なんでしょうか。
    まあ、萌えオタ全開の表紙にされても、それはそれでアレですけど。
    インタビューは大変に面白いです。
    続きに激しく期待。

  11. nonb より:

    いやAaさんがいいだいのは女性は引くというか店頭で買いにくいっつーことでしょう。オシャレにせめるにしてももうちょっと、と。
    してみるとGAINAXってのはあまりに濃いから帰依系だとおもわれがちだけど、実は密教集団で、顧客であるオタクたちも全部密教だと信じてて、帰依系の人こそマイノリティだと思ってた節がありますな。いつのまにか逆転してしまったと。
    樋口カントクが絵コンテを描いてることからしても新エヴァはトップ1(日本沈没 苦笑)になって、ものすごい予定調和と共にオタク文化の薄っぺらさをまざまざと見せ付けられるある意味決定版になることを期待ですよ。

  12. ポン一 より:

    僕はなんかこう、桜井亜美の本をオヤジ週刊誌テイストに近付けたような表紙だと思ったですよ。
    一般向けにしては微妙に卑猥な感じだし、オタク向けにしてもアレだし、確かに買いにくかろうと思いますね。
    GAINAXは、エヴァンゲリオンはもういいからフリクリの続編をやってくれないものか…。

  13. にょろ より:

    確かにこの表紙はターゲットを見誤っている感じ。
    中身はなかなかなのに、モッタイナイ。
    書店店頭で手に取る客層を変にせばめてるな。
    こういう残念な装丁はまだまだ多いな。
    それっぽいシンボルをセンス良い感じにデザインすれば、
    もっと取り上げられる機会も多くなるのにな。
    (TVや一般女性誌には無理っぽい感じ)

  14. Aa より:

    オタキングの『オタクの迷い道』という本の表紙もご覧ください。
    http://www.amazon.co.jp/gp/product/4163549005/sr=8-2/qid=1161671438/ref=sr_1_2/503-7215011-3111903?ie=UTF8&s=books

  15. 情苦 より:

    >>フリクリの続編
    あべの橋☆魔法商店街も・・・

  16. kamikitazawa より:

    同じくオタキングの極悪鼎談本三部作(いや、三部じゃなくもっと続刊したかもしれんが)も同じような表紙ですね。オシャレ系のねーちゃんバーンていう(しかもそっちはおまけにモノクロなんだよ恥ずかしい!)。
    私の理解では「オタクじゃないと思われたい!」もしくは「オタ本だけどオタを批判してますよ」っつーシグナルが、表紙のおねいちゃんには込められまくってるんだと思ってるんですがねー。

  17. やま より:

    「ライトノベル100人組手」!
    いつかやってみたいものです。

  18. たにしんいち より:

    to 情苦さん
     毒吐いてますねぇ。
    最初の内はみんなオタクを擁護するのに、5年くらい経つとみんな批判する側に廻るという・・・(苦笑)
    →これ結構言えてると思うし、僕は非オタクなんだけど僕にも同じような心理はあると思います アエラあたりで「萌え文化」とかの特集記事あったりするけど(最近はあんま無いか)読んでてイタい
    感じします

  19. naga より:

    >オタキングの『オタクの迷い道』という本の表紙もご覧ください。
    これは、表紙の女の子が後にブレイク
    (インリン・オブ・ジョイトイさんですな)
    してたりして、それほど買いにくい訳ではないのですが…
    あの表紙は… なんか一昔前の官能小説カバーみたいなんですよねぇ…
    >同じくオタキングの極悪鼎談本三部作
    『回収』『絶版』『封印』は、なるべく関係者には読まれたくない(笑)
    というコンセプトがあったような…(後の『ヨイコ』『ナカヨシ』『メバエ』は普通の表紙…)
    『ヨイコ』の『オタクの歴史徹底大研究』(小牧 雅伸との鼎談)は、いろいろと参考になりそうですが…
    大泉実成さん、↓コレみたんですかねぇ…
    http://yaplog.jp/strawberry2/archive/9930
    ↑はまってた頃にみてたら精神崩壊起こしそうですが…

  20. hiro4 より:

    >nagaさん
    意外と見れると思いましたw
    トットちゃんのセーラームーンに比べたら・・・・。

  21. エイジロー より:

    エントリの話とは違うんですが、
    NHK総合11月5日9時からNHKスペシャル
    「ラストメッセージ」第一集“漫画家・手塚治虫”をやるようです。
    たけくまさんなら、もうどの映像素材が使われるか大体分ってしまったり、なんかするんじゃないですか。
    (亡くなる3ヶ月前の講演の貴重な映像とかっていってますが・・)
    そういう意味じゃ、この番組あんまりサプライズは無かったりして。
    しかし、それでも近年色々言われてる手塚先生は、
    私にとってはやはり尊敬するスゴイ人の筆頭ですので、
    映像が見られるだけでも幸せなんで楽しみにしてます。

  22. nomad より:

    どうやら自分は非オタらしいことに気づいた。
    愕然。

  23. 匿名 より:

    自分ではオタク第一世代に属する人間だと思ってきたのですが、どーも最近会社に入ってきた30歳前後のオタク数人とハナシが合わないなーと思っていたら、自分は「密教系」、むこうは「帰依系」だったんだと納得いたしました。
    じっさい「ガンダム原理主義者」からすると「エヴァ」はとうてい認められないモノらしいですからね。

  24. 竹熊健太郎氏と大泉実成氏の対談を読む(1)

     竹熊健太郎氏のブログ『たけくまメモ』にて興味深いエントリーを読む。リンク先の大泉氏との対談も読んで、気になるところがつらつら。オタク顕教と密教の話はさておき、今どきのオタクって予定調和を好むものなのか。確かに言…

  25. ■“萌え”と“惚れ”■

    「先日、『萌えの研究』という書籍を読んだところだな、メイドキャバというのはアニメ

  26. ■“萌え”と“惚れ”■

    「先日、『萌えの研究』という書籍を読んだところだな、メイドキャバというのはアニメ

« | トップページ | »